図書館ねこ

2009年05月24日

★図書館ねこデューイ



 本が好き!で紹介されて、見事抽選に外れてしまった本。図書館で借りることが出来ました。

アイオワの小さな町の図書館に住み着いた図書館ねこの事を、出会いから、その死までを、母親と自負した図書館長が綴った本。

プアホワイトに近い生育歴ながら、自らの力と、当時のアメリカの制度のおかげで、大学や修士を修め、25年もの間図書館に勤めた著者の自叙伝でもある本書で、デューイとの出会いが街の人のみならず、アメリカ中、そして日本の猫好きまでを動かした事(残念ながら、NHKで放映されたという番組を見た記憶がありません)、取り分け、不幸な結婚、医療ミスによる心身の被害、シングルマザーとして頑張るが、行き違いが生じがちな思春期の娘との関係などなど、私的に多くのものを抱える著者にとって、どれだけ大きな支えとなってくれたかを述べています。ペットとのつながりが、人と人のつながりにも匹敵する程のものがあると言うのは、昨今の日本のペット事情(市場と言いたくなる話も多いですが…)の隆盛やアニマルセラピーの需要を裏付けてくれます。

愛らしく、KY(空気読めない)の反対のKY(空気読む→KYUとでも略すべきでしょうか? ^_^;) であるデューイは、猫好きならずとも出会った多くの人々の心に寄り添い、図書館と言う公共スペースでの動物の飼育に眉をひそめた、あるいは意義を感じなかった人々も、デューイの存在により町の知名度が上がるにつれ、賛同、あるいは黙認の側に回ります。

この手の話があると、必ず反対し、それもムチャクチャを言って来るが、言葉だけと言う人がいるのは定番でして、図書館も同一の人物からの執拗な手紙攻撃を受けますが、圧倒的多数に愛されたデューイは、腸が長過ぎて排便に苦しむという持病がありながら、18年余を生き続けました。

 なんと、このデューイの推定誕生日、我が家の長男と1日違いであります(長男の方が1日だけ早い)。続きを読む

kaikoizumi2005 at 16:36|PermalinkComments(0)
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