修学旅行

2008年02月21日

★京都、オトナの修学旅行



図書館の書棚で発見。発刊当時、明治学院大学の日本美術史の教授であった山下さんと、芥川賞作家にして老人力の言い出しっぺである赤瀬川さんの京都探訪記。

タイトルが示すが如く、金閣寺(私も修学旅行以来、初めて訪れた折、二人が触れている「金閣寺ではありません。金閣です」の看板にオヨッと思いましたが)、銀閣寺に嵐山、宇治平等院と言った修学旅行の定番スポットに加え、オトナに相応しい渋いスポットもありまして、なかなか面白いです。

宮内庁管理の御所や桂離宮は万人に平等で著名人、文化人だとて、特別扱いはしないのを良しとする一方、発行元の茶道の大家と密接な繋がりがある淡交社の権威の後ろ盾もあり、一般人の入れぬ場所まで入っていたり……

山下さんは子どもの修学旅行がむしろ日本美術に対する嫌悪感を生み出しかねないと懸念を抱きつつ、大人(この本で言うオトナとは人生経験を積んだ…まぁ、手っ取り早く言えば中高年)こそ、京都に修学旅行に行くべし、と説き、二人してこんなにすんごいブランドはない!と言っておられ、京都好きの私は拍手喝采ものであります。

赤瀬川さんが、建築探偵団の藤森さんと懇意で街歩きの達人で、ガイドブックや美術書の定番目線と違った視点を持っているので、美術史の専門家の山下さんとのやりとりが軽妙で、楽しく読める真面目な(?!)本でした。('-^*)/


kaikoizumi2005 at 19:40|PermalinkComments(0)
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