仁木英之
2011年12月08日
★くるすの残光
天草四郎時貞がこの世を去る直前に、彼の力を受けた少年が、江戸に上がり、出会ったほかの仲間と共にキリシタン狩りをしようとする勢力と闘うという物語です。
僕僕先生のほんわかした作風とは全然違って、忍術使いの活躍する大活劇なのですが・・・どうも尻切れトンボな終わり方に思われます。
島原の乱の後、隠れキリシタンは生まれても、結局、彼らが表に出てくるのは明治以降(明治になっても浦上の旅人たちという本に描かれたような迫害がありました)。乱を逃れた人たちが大きな何かを成すという史実はないので、ちょっと苦しい内容になったように思います。
心情的にはきついでしょうけれど、むしろ彼らを悪党、それがむりならば、義賊という感じで、天には向かうブラックヒーローとして描いていたら、物語として尻切れトンボにならないですんだのかなぁ〜なんておせっかいな事を思ってしまいます。
kaikoizumi2005 at 21:30|Permalink│Comments(0)│