五木寛之
2010年04月17日
★人間の覚悟
先般、自閉症という言葉の使い方をてんで間違えてるやんけ!とブーイングを垂れましたが、この
本については、同じく宗教的なものをテーマとしつつも、概ね同感。
後期高齢者となった五木先生の覚悟を書いたシニア向けの本であります。続きを読む
kaikoizumi2005 at 22:11|Permalink│Comments(0)│
2010年03月02日
★神の発見
市民図書の新着ではありますが、出版されたのは少々前。図書委員さんの購入者に思うところがおありだったのでございましょう。
親鸞を読んだばかりの五木先生。仏教信者として、カトリック司教の森一弘さんと対話し、五木さんのエッセイを入れての対談集です。
これを読んで思ったのは、本当の信仰者とは寛容であるという事。仏教徒といういわば部外者である五木さんの時として失礼かも知れない質問にも森さんは穏やかに、たまにはそんな事言って良いのですか?と思う程率直に答えておられます。
多分、私たちには十字軍や魔女裁判など、異端に対するキリスト教徒の峻烈な不寛容さを歴史的事実として習っていて、キリスト教徒=まじめだがガチガチと思い込んでいる部分が大きいのでしょうね。
違いもあるけれど、本当の信仰は共通な部分の方が大きい。にもかかわらず、キリスト教国を標榜するアメリカを中心とする国々と、イスラム圏に属するイラクやアフガニスタンとのいさかいをはじめとして、宗教的立場の違いで、どれだけの悲劇が繰り広げられているのと思うと・・・本当の信仰とは何ぞやと思わされます。
続きを読む
kaikoizumi2005 at 23:00|Permalink│Comments(0)│
2010年02月02日
★親鸞(上)
親鸞なんて抹香臭いお話じゃない?青春の門の五木先生も枯れたかぁ〜などと全く勝手な想像をして、市民図書の新着本に並んでいた中から、別のもの「男おひとりさま道」を手に取ってみたものの・・・翌朝の新聞を広げたら、講談社の広告に「面白い」「絶賛」の文字を見て、こりゃ読まなくちゃ!で前の日に読み終えていた「男おひとりさま道」を返却、こちらに取替えを朝一番で行いました(笑)。
確かに面白い! 親鸞というのは善人が往生できるくらいなのだから、悪人は勿論往生できると、師の法然の悪人も往生できるの更に上前を行くラディカルな思想を広めた・・・と日本史(実は高校では習ってませんが)で習い、堂々と妻帯、陰に隠れてこっそりとではない聖人というイメージくらいしかありませんでしたが・・・この本によるとさる事情があって落ちぶれた下級貴族の家に生まれ、幼い頃から暗い目をしながら、いい子ちゃんをしており、迷いがいっぱいながら、勉学抜群の少年だったようです。続きを読む
kaikoizumi2005 at 16:52|Permalink│Comments(1)│