プリンセス・トヨトミ
2014年04月29日
★とっぴんぱらりの風太郎
ぶっちゃけ正直に書いちゃいます。
万城目ファンなのですが、それだけに、彼の作風かくあるべしという思いが強いのかも知れません。
今までの万城目作品は、奇想天外、笑える場面が多くて、あるいはしんみりとにせよ、血の雨が降るような場面はなかったのですが、この作品は大阪落城直前の戦国時代末期とはいえ、実にスプラッターな表現が多くて、映像化された指輪物語を見た時のような違和感がありました。
忍者の厳しい修練を描いたから、必要な記述だったのさと言われればそれまでですが、せっかく、豊臣家の象徴である瓢箪の妖ともいえる居士という奇想天外な存在を描いたのだから、ジ・エンドも笑える方向性に持っていって欲しかったのですが・・・
万城目作品に特徴的な繰り返しのどんどん話的な展開が、本作では舞台が大阪落城だから仕方ないとは言え、暗い方向性に転がっていくので、愉快爽快(いったいどこの温泉の宣伝だ?というフレーズですな(^^ゞ)がないのです。
直木賞の選考で「無駄に長い」という類の評があったというのが頷けます。新聞に連載という事で、ある程度の長さが必要だった? 肩に力が入っちゃったのでしょうか?
瓢箪好きと、遺された秀頼公の遺児というのが、プリンセストヨトミにつながるんだろなぁ・・・と仄明るさが見えない訳ではないですが、たくさん振り回された割にはこの終わり方はなんだぁ〜というのが読み終わっての感想です。
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万城目ファンなのですが、それだけに、彼の作風かくあるべしという思いが強いのかも知れません。
今までの万城目作品は、奇想天外、笑える場面が多くて、あるいはしんみりとにせよ、血の雨が降るような場面はなかったのですが、この作品は大阪落城直前の戦国時代末期とはいえ、実にスプラッターな表現が多くて、映像化された指輪物語を見た時のような違和感がありました。
忍者の厳しい修練を描いたから、必要な記述だったのさと言われればそれまでですが、せっかく、豊臣家の象徴である瓢箪の妖ともいえる居士という奇想天外な存在を描いたのだから、ジ・エンドも笑える方向性に持っていって欲しかったのですが・・・
万城目作品に特徴的な繰り返しのどんどん話的な展開が、本作では舞台が大阪落城だから仕方ないとは言え、暗い方向性に転がっていくので、愉快爽快(いったいどこの温泉の宣伝だ?というフレーズですな(^^ゞ)がないのです。
直木賞の選考で「無駄に長い」という類の評があったというのが頷けます。新聞に連載という事で、ある程度の長さが必要だった? 肩に力が入っちゃったのでしょうか?
瓢箪好きと、遺された秀頼公の遺児というのが、プリンセストヨトミにつながるんだろなぁ・・・と仄明るさが見えない訳ではないですが、たくさん振り回された割にはこの終わり方はなんだぁ〜というのが読み終わっての感想です。
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kaikoizumi2005 at 22:29|Permalink│Comments(0)│
2011年05月14日
★偉大なる、しゅららぼん
ラッキー! 市民図書の新着本でまっさらな万城目本を借りられました。
プリンセストヨトミ級の荒唐無稽なお話の舞台は滋賀県。湖北地方と湖東地方の境目の石走と言う城下町です。
表紙扉に書かれた出展が明治35年編纂の全日本城郭大事彙という石走の解説からして既に万城目流ド法螺かもねと思いますが、その石走にあるお城に暮らす日出一族の本家に湖西から怪しい奨学生として寄宿する日出涼介が本編の主人公です。
怪しい舞台とは思ったものの、長男が学生生活を湖西で過ごしたおかげで滋賀県ともご縁が出来た身なので、ハトのマークをつけたスーパーの光景が容易に頭に浮かび、すぐに万城目ワールドに潜入出来てしまいました。続きを読む
kaikoizumi2005 at 18:00|Permalink│Comments(0)│
2009年04月05日
【図書券】プリンセス・トヨトミ
「鴨川ホルモー」「ホルモー六景」で私にとっては非常に好きな作家になった万城目さんの最新作。
図書館に予約したけれど、待ち人数の多さに、待てない!となりまして、ネットアンケートで溜め込んだ図書券使わなくちゃで自腹です。
著者が大阪の生まれという事で、大阪に対する愛情がた〜ぷりな作品。続きを読む
kaikoizumi2005 at 21:00|Permalink│Comments(0)│