フィールドノート
2010年07月04日
□タゴガエル鳴く森に出かけよう!
身の回りの自然豊かな場所にこっそり名前をつけて、嬉々として観察するトモミチ先生。まるで自分のテリトリーで宝探しをしている少年のようであります。
この本は大人の観察日記という感じで、著者のトモミチ先生が教鞭を取っている大学の学生の協力も得て、地元や旅先の自然の中で虫やタイトルになっているタゴガエルやイモリやサンショウウオ、ドジョウなどを観察したり、家族のリクエストから送った駅で、駅前広場についてホモサピエンスの行動を考察をしたり、色々な「いきもの」の一見不思議に見えたり、逆に当たり前に見える習性を丁寧に観察し、類推しています。
フツーの人が気付かない地面に開いた小さな穴や、汚いとよけてしまいそうなフンなどの痕跡から、先生や学生さんたちが様々なものを発見する様がイキイキと描かれています。読んでいると、自然観察とは、実に地道な行動である共に、誰でもがその気になって、観察すれば、何の面白みもなさそうに見えた場が、実に魅力的な場所に変身してしまう、すごい魔力のある行為なのだと気付かされます。
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kaikoizumi2005 at 15:09|Permalink│Comments(0)│