評論・社会事象評価
2010年12月17日
★マンガホニャララ
ブルボン小林によるマンガに関するコラムをまとめたもの。
敢えてスルーしてしまうマンガもあるそうだが、色々なマンガを様々な切り口で紹介していて、読者に媚びず、言いたい事はかなりはっきり言っているのが面白い。
いついつまでもダラダラと風邪を引いていて心配になってしまうヒロインや、一世を風靡した後、もう終っているかと思っていたマンガがまだ続いていた(けれど、最新刊は出ないらしいとか)などなど、マンガは好きだけど、傾倒するにまでは至らないレベルの私のようなものには、面白いけど、全然ためにならない話がいっぱい(笑)。
「ゲゲゲの女房」というマンガにまつわる大ヒットがあった今年なので、ついついあの作品を引き合いに出してしまうが、劇中、児童に悪い影響を与えると追放運動にさらされたマンガだけれど、逆にブルボンさんみたいに、その影響で今の自分があるという人もいる訳で・・・
続きを読む
kaikoizumi2005 at 23:00|Permalink│Comments(0)│
2010年11月27日
★デフレの正体
経済関係の本なのですが、事例が具体的で、説明も割と分かり易くて、何よりも、ただいま切実な問題を扱っているので、すらすらと読めてしまいました。
世の中、SY(数字を読まない)GM(現場を見ない)KY(空気しか読まない)の結果、かなりズレまくった経済論が大手を振るっているそうです。
確かに・・・・SYというのは政府機関等がたたき出した数字(納税や国勢調査の類で、誰でも閲覧可能)などの根拠を見ないで、通例として使われるが、実勢を反映しているのか怪しい数値が優先されること。GMは現場に足を運ばないで「地方って停滞しているらしいよ」などと言うことで、そういう「空気しか読まない」のが一般的に言われているKY(空気を読まない)とは逆の悪弊の事。
ただいまの閉塞感はすべて不景気が悪いのだ、売り上げを上げて、人件費切り詰めてという「生産性向上」で頑張り、なお且つ出生率をあげて行きゃなんとかなると言うような論は実態に沿っていない、数字のマジックを使っての論とバッサリ。
一例として、東京は栄え、地方はダメ(って実は私もそう思っていました)というのは、統計を見ると、事実に反していて、東京に代表される首都圏の経済的な厳しさは相当なものだそうです。なるほど、おしゃれな店が長く続きません。この前あった店が今度行ったらもうない、なんて事例、つい最近もみなとみらいで2店も見ました。続きを読む
kaikoizumi2005 at 17:05|Permalink│Comments(1)│
2010年10月30日
2010年04月17日
★人間の覚悟
先般、自閉症という言葉の使い方をてんで間違えてるやんけ!とブーイングを垂れましたが、この
本については、同じく宗教的なものをテーマとしつつも、概ね同感。
後期高齢者となった五木先生の覚悟を書いたシニア向けの本であります。続きを読む
kaikoizumi2005 at 22:11|Permalink│Comments(0)│
2010年04月08日
★黒いマナー
自虐系面白辛口評論家の酒井順子さんの本を地区センターの棚で発見。結構人気があるようで、今までお会いできなかったようです。
マナーとは・・・というのを、主婦とは対極の世間知らずと自称する(専業主婦がワタクシ世界のみで、オオヤケ世界を知らないってのも、ちょっと頭が古いな〜と思うのが実情ですけど、ま、それは置いておきます)未婚ゆえのワタクシ世界音痴の彼女から見ると、マナーってのは、人様を不快にさせないためのもの。
ですが、場合によっては自分が身を引いてしまう事で不快を催す事象を目にしないで済ますというマナーも、うっかり注意したら逆切れされるような現代においては有りなんではないかというご意見ごもっともです。
だから人は似たもの同士で寄るのよね〜。
懐かしき塩月弥生子先生の「冠婚葬祭」がベストセラーだった時代、即ち、大家族から核家族となり教えてくれる姑さんやらお母さんがそばにいない状態になった時代もかなりの変化期だったけれど、今は結婚適齢期や出産適齢期が過去と大幅にズレ、独身で過ごすのも奇異と思われなくなった時代の変化期。そんな現代向けのマナーがあるはず、と著者が説く実例、説教臭くなくて笑えて、でも、納得です。(年賀状や贈答から男性のハゲや出来婚への対処などなど、色々)続きを読む
kaikoizumi2005 at 17:00|Permalink│Comments(1)│
2010年04月02日
★アジア人との正しい付き合い方
APU(立命館アジア太平洋大学)の教諭である著者は、大学の先生となる以前にはマレーシアなどアジアに暮し、国際結婚もされているようです。
その体験も踏まえて、見た目が似ているがゆえに、かえって誤解を招き勝ち、お互いに誤解しがちなアジアの人たちとの付き合いについて説いています。
私もかねがね思っていましたが、人は見た目がかなり違う人については、違う文化というか違う遣り方を認められるのですが、見た目が似ていると、自分らと同じようなはず、そうでなくちゃという風に捉われてしまうのですね。続きを読む
kaikoizumi2005 at 14:28|Permalink│Comments(0)│
2010年03月30日
★わかりやすく<伝える>技術
あら〜、池上さん、すごいわ。あまたの本が集まるAmazonで多くのご著書がベスト1000位以内に入っているではありませんか〜。
池上さんと言えば、子どもニュースのおとうさん。その前にニュース番組でお初にお目に掛かった時の印象が「柿崎顔」だったのです。続きを読む
kaikoizumi2005 at 19:20|Permalink│Comments(0)│
2010年03月09日
★欲しがらない若者たち
自動車の売れ行きが悪くなって久しい。デパートの地盤沈下は回復しない・・・というのはリーマンショックが寄与しているのも間違いないけれど、そもそもリーマンショック以前から、20代の若者たちは、それより上の大人世代が築いてきた「どんどん買って」「ジャンジャン出かけて」「人と競争して」「見せびらかして」「優越感感じて」というライフスタイルに対して異を唱えるようになっていたのではないかと、統計を交えて述べています。
草食系男子に肉食系女子と言うのも、結構、的に近いところを射ているようです。男子たちの多くが、自宅付近でまったりと過ごす事を好み、車を使ってデート、お金がガンガン落ちるスポットでデートなどはもはやイタイ行為と言ってもいいくらい。
女子の方が肉食系とまでは言えないものの、男子より意欲的との事で、今までの「男がリードする」という男性主体文化が既に崩壊しているし(というのは、ヘタレ大学生の息子の話を聞いていて実感します)、サービスやモノを買わせようという企業も、旧来の考え方からラ脱却しないと、夢はもう一度はもうないよ!と説いている本だと思います。
続きを読む
kaikoizumi2005 at 16:00|Permalink│Comments(1)│
2010年03月02日
★日本でいちばん大切にしたい会社 2
日本でいちばん大切にしたい会社のその2です。札幌雪まつりに行った時、羽田の書店でこの本が山積みされており、かなりな売れ行きらしいのを見ました。派手な本ではないだけに、リストラ、下請けいじめ、派遣切りなどなど、昨今の荒涼とした企業の有り方に対し、危機感を抱いたり、救いを求めたい方たちが多いのではないかと思いました。
今回紹介されているのは
富士メガネ(北海道)
亀田総合病院(千葉県)
サイボクハム(埼玉県)
株式会社アールエフ(長野県)
樹研工業(愛知県)
未来工業株式会社(岐阜県)
ネッツトヨタ南国(高知県)
沖縄教育出版(沖縄県)
前著でも東京以外の会社が殆どでしたが、一見して華やかさとは無縁そうに見える環境にこそ、人間らしい企業が存立しうるのかなぁと、ますます過密化し、ますます渋滞や遅延が増し、その要因となる人身事故多発の首都圏の状況を思うにつれて、考えてしまいます。続きを読む
kaikoizumi2005 at 23:00|Permalink│Comments(0)│
2010年02月06日
★名ばかり大学生
ぎくっとするタイトルです。うちにもいるじゃんか〜、自分ってそうじゃん、などと思う方、結構多いかしらん?
ゆとり教育により学力が低下したという事で、今またネジの巻き戻しが起きていますが(ぶっちゃけ、うちの子どもらはドンズバリのゆとり教育世代ですよ〜)、それってどうよ、という異論を展開しているのです。
途中、管理教育により成績を上げようとしたことによる弊害を説く部分が、推論が多い(びちばちの管理教育をした愛知県で、その年代層が子育て年齢にかかっての児童虐待が人口の割りに多いというのは、もっとしっかりしたデータを取らないと・・・非ジモピーが虐待しているのかも知れないよ〜。また援助交際少女の言葉をほんの少しだけつまみ上げて、援助交際に走ったのは競争に走らせられた少女達の手っ取り早い自己確認というのも、いささか短絡的では?)のが難だけれど、結局のところ、大人の責任というのは大いに同意します。
そして、上級教育を非義務教育だからと税金投入による無料化をせずに(はい、教育費、本当に泣けるほど掛かります)、ダムやら箱やら利権の生まれるほうにばかり金を掛ける国、それを認める国民の有り方に大いに疑問を呈しています。
入試の難易度なんて、詰るところ、子どもの数と社会情勢によるので・・と年次違いの試験問題の実例を比べ、ある年代の受験生をばか者呼ばわりするところは笑えちゃいます(って、ぶっちゃけ連れ合い世代をばか者呼ばわりしてるんで、個人的に笑えるだけか・・・^_^;)。続きを読む
kaikoizumi2005 at 17:52|Permalink│Comments(1)│