コミック・コミック風エッセイ等
2010年12月09日
□漫画教室
手塚治虫と言えば、日本の漫画界にあって神様のような人。特に早過ぎる死の後から、神格化されている感がありますが、1950年代から1960年代初頭に掛けて連載されていたものを復刻したこの
本では、気鋭のバリバリの現役です。
時として、ライバルの人気漫画家の揚げ足をとりをしてみたり(あとがきで、マンガ研究家の中野晴行さんが、手塚先生が表出した嫉妬心は早世した漫画家へのレイクイエム的な演出と言う意味合いの事を書いておられますが)、子ども向けでもしっかりお金の事を書いてみたり・・・とても人間的な感じがします。
用具や紙、技術など、実用的ノウハウも多いのですが、漫画家となるにはとにかくコツコツと積み上げていくしかないという事が繰り返し述べられており、今年のヒットドラマ「ゲゲゲの女房」で家族・関係者ともどもの苦労の末、やっと名をなした水木しげる先生の姿と重なるものがありました。(あくまでも私の想像ですが、「ゲゲゲの女房」のヒットが、この本の復刻を押したのではないかと思います)
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kaikoizumi2005 at 17:11|Permalink│Comments(1)│
2010年12月05日
□国宝トゥナイト
世界初!国宝ラブコメディ、国宝x恋愛と帯の表紙側には書いてあり、裏には大人気のWebマンガがついに単行本化!とありますが、その文章のまえに、小さめに「一部で」と書いてあるのが正直で笑えます。
主人公は隠れ国宝女子(こくじょ)の岡倉てんこりん、ほんにゃら出版社勤務。言わずと知れた岡倉天心のもじりですね〜。親友が世界遺産マニアのイラストレーターの笛乃ロサ(天心と共に日本美術を再発見したフェノロサのもじり)、元彼が岸田劉生ならぬ岸田流星、ライバルの会社同僚が狩野カノン(狩野派の末裔)などなど、国宝・日本美術がらみの名前を持つメインキャラに加え、突然現れててんこりんの邪魔をしているとしか思えないエトウ、てんこりんが気になる国宝巡りで出会うひらぎのなおみ、その他大勢として、てこりんの家族や会社の上司等が登場致します。
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kaikoizumi2005 at 22:00|Permalink│Comments(0)│
2010年08月11日
★ベルサイユのばら 外伝(愛蔵版)
図書館から借りた本は、な、なんと二男が生まれた年の刊行。なので、既に同じものは販売されいていないようで分冊です。
至って簡単な感想を書きますと・・・
姪っ子ル・ルーちゃんが大活躍する外伝。黒衣の男爵夫人とはまた違うストーリー。アンドレとオスカルの間に微妙なものは通い合うけれど、ふたりの愛もまだ定かではない時のお話で、貴族を取り巻く陰謀やら、ジャルジェ将軍の思わぬ隠し子騒動など、コミカルなものも、ミステリー仕立てのものもあり。全体的にはミステリーのジャンルでしょう。
・・・と、まぁ、こうなります。(^_^)
kaikoizumi2005 at 23:59|Permalink│Comments(0)│
(自腹)光とともに・・・ 15巻
著者、戸部けいこ先生が今年1月に亡くなったと聞いて、本当に残念でした。
自閉症児を授かった母、幸子さんを中心に、福祉や教育、そして人間関係の様々な局面を描いた力作で、幸子さんに辛く当たったり、自閉症の光君に不適切な対応をしてしまう人たちに対しても、実はこんな事情があって、と言うフォローをしていて、人を見る目にあたたかさがあり、障がいに対して無関心な人たちにも共感してもらえる作品だったと思います。続きを読む
kaikoizumi2005 at 21:57|Permalink│Comments(1)│
2010年08月04日
□そば屋幻庵 (1)
本が好き!の献本です。いや〜、なかなかの人情話でした。
時は江戸時代、ところはお江戸。極めて美味しいが、気まぐれに店を開くので、いつでも食べられる
とは限らないゆえ、幻庵と呼ばれている屋台の蕎麦屋がありました。
・・・という冒頭の風景からたちまち切り替わり、幻庵の親爺さんの正体は直ぐに分かります。何と、元勘定奉所勤めの旗本で、出世間違いなしと思われていたのに、寛永年間としては早過ぎる52歳で隠居してしまった牧野源太郎。噂好きの下女のおみつに知られぬよう、勿論、身代を譲った息子夫妻にも知られぬように、使用人の平吉をアシスタントに、気まぐれに屋台を開いています。
この幻庵にたまたま立ち寄った訳有りそうな人物が源太郎や、正体不明の幻庵ファンのきれいどころの助けを得て、トラブルが解決されるという人情もの連作のコミックです。続きを読む
kaikoizumi2005 at 23:59|Permalink│Comments(2)│
2010年08月03日
2010年04月02日
★きょうの猫村さん 4
チャーミングな猫村さんに再会。
相変わらずややこしい派遣先の犬神家(元財閥だそうな)で、善意の人ならぬ猫のお手伝いさん、猫村さんが小活躍。
派遣元の家政婦さんたちの人柄の良さ、近所のこわがりの奥さんとの張り合い、家庭内がごちゃごちゃの犬神家と、彼らのお付き合いする人々などなど、猫ちゃんがお手伝いさんという本来ならあり得ない設定なのに、実に自然に運ぶのは、作者の鉛筆書きの一見素朴な(だけど実に周到な)画と吹き出しによるところが大きいのかなぁ?
意地の張り合いをしているだんな様と奥様、猫村さんの努力もあり、やっと心の琴線に触れて、仲直りかと思っていたら、不倫ドラマ好きの猫村さんからの影響もあり、またまた何やら怪しげな展開になりそうで、次が気になります。
kaikoizumi2005 at 14:05|Permalink│Comments(0)│
2010年03月02日
★京都タワーで朝風呂を
読みたかったこの本、市立図書館では入れてくれてなくて、でも、他自治体から取り寄せてくれました! やったぁ!
双葉社の小説推理で連載されていたコミックエッセイだそうです。
京都生まれなのに、京都の事をよく知らなかった著者が編集者にせっつかれ、編集者の大学の先輩という京都オーソリティに引っ張ってもらって巡った京都のあれこれを、たま〜に写真入、基本コミックで描いたおもろい作品です。続きを読む
kaikoizumi2005 at 22:54|Permalink│Comments(0)│
2010年01月23日
★きょうの猫村さん 3
随分並びましたが、猫村さん3がやっと来ました。
そもそも、大阪の友人宅で最初に見せて貰ったコミック。鉛筆で描かれた絵は一見すると下手に見えましたが・・・読めば読む程、うならされましたね〜。
猫の家政婦さんなんてあり得ないけれど、彼女が実に自然に家政婦紹介所に仲間入りし、家族関係にヒビが入りまくっている大学教授のお宅に通ううちに、あれこれと・・・というストーリー。
ツッパリの鬼子じゃなかった、尾仁子に優しさがあったり、嫁である奥さんと犬猿の仲であるために開かずの間にいる姑であるおばあちゃんと飼い犬のステテコ、猫村さんと意地の張り合いをする近所の奥さんに、表向きは紳士な顔をして妻の心を斟酌できない大学教授のご主人と、クールな息子さん、などなど、見れば見るほど、よく描けていて、笑って、ほろっと来るマンガ。だから、人気なんだなぁ〜と思う頃には下手に見えていた絵が実はしたたかに上手と思われて来ます。
4も予約してるのだけれど・・・いつ来るかなぁ〜?
kaikoizumi2005 at 23:00|Permalink│Comments(0)│
2010年01月19日
☆よつばと! 1
昨日、友人の坊ちゃんのコミックを借りてまいりました(エディプスの恋人や東野圭吾の本を貸してくれた友人です)。
ある町に引っ越して来たとうちゃんと、娘よつばの起こす騒動を描いたほのぼの系。友人いわく「癒し系」だそうです。
よつばという娘は見るもの聞く物が珍しく、とうちゃんとデパートに行って大騒動を起こし、店員さんに注意され、疲れ果てて家具売り場のベッドで爆睡。隣の3姉妹とは仲良くなり、とうちゃんの友だちの巨大なジャンボも時々姿を現し・・・と一巻目のこの本では輪郭でしょうか。
どうやらとうちゃんは翻訳家らしく、よつばは海外で拾ってきたというのですが(だから、普通の日本の子どもが知っていそうなこと、体験していそうなことを知らないのかと納得もできるわけで)、その先は続く巻を読まないと分からない・・・という仕組みです。(^_^)
気になりますなぁ・・・。
ちなみに坊ちゃんは就職が決まり、月末あたりには家を離れちゃうとか、続きを借りられるかどうか謎です。図書館で並んだら、すっごく待たされそうだなぁ〜。^_^;
kaikoizumi2005 at 23:06|Permalink│Comments(0)│