2012年06月04日

□社会派ちきりんの世界を歩いて考えよう!

 本が好き!の献本です。

 ツィッターなるものを初めて、ちきりんさんという方の存在を初めて知りました。「自分のアタマで考えよう」というタイトルの本も出しておられると書店店頭で知りました。

 が・・・時間の使い方が下手で、ツィッターも使いこなせず、ちきりんさんの事が気になりながら、その人となりについて、全く追えないうちに日々が過ぎて行きました。

 今回、初めてこの本を読んで、ちきりんさんがどうやら中年期の女性らしいと分かりました。ご本人のイラストを見ると女性っぽいけれど、その文体からは女性らしさや年齢を特定できるものを感じず、読み進むうちに「私の様な20代の女性は」という表現でやっとわかりました。

 私って、知らない人のプロフィールの中に性別や年代が入っていないと坐りが悪いタイプなんだなぁと、結構俗物な自分を発見しました。

 この本はちきりんさんが若い頃から経験して来た旅行を通して、世界の色々な面が見えてくる、日本でスタンダードでも、別の国では全然違うという事を教えてくれます。

 訪問先はフランスのベルサイユ宮殿のような海外旅行では定番と言っていい場所、憧れの世界遺産マチュピチュもあれば、猛獣が来るかも知れなくても壁無し、布張りの入り口のアフリカあり、キューバありと本当にバラエティに富んでいます。ものすごい行動力の人だなぁと感心もし、羨ましくも思いました。

 ただ、読みながら、ちきりんさんは若い頃は、ちょっと過ごしにくかったかも知れないなぁと思いました。ある国ではあやしいガイジンと見られないように、化粧をして日本女性だよと主張して相手を安心させなくちゃだったと書いておられますから、普段はおしゃれは二の次の方と思われます。

 ちきりんさんに比べ、ずっとあれこれ飽きっぽく、テキトーにミーハーな私ですが、ブランド物を持ったり、着飾ったり、きれいに化粧するよりも、見たり聞いたりが好きです。よって、今からウン十年前の女子の中では相当に浮いていました。多分、今も主婦ワールドでは相当はみ出ていると思いますので、呆れられたり、面白がられたりすることがしばしばです(実は・・・イラストのちきりんさんの雰囲気が、昔ホームページに使うために自画像メーカーで作ったアイコンに酷似しているのに驚いた位なので、誠に失礼ながら、若くてきれい and/or 可愛いを最優先に求める日本的感性の中では過ごしにくかっただろうと想像した次第です)。

 ちきりんさんの足元にも及びませんが、ゴルバチョフ体制発足後間もなくのソ連に行ったことがあります。私の行ったのは、最近読んだある本に「アメリカの代理で拷問をする拷問大国」とすこぶる剣呑な事が書かれていたウズベキスタンや、アフガニスタンの北に隣接するトルクメニスタンでした。当時、これらの国はソビエト連邦共和国に含まれていました。

 ちきりんさんが書いておられるモスクワの物資不足、長い行列はなく、市場には農産物があふれていて、先進国的なスマートな豊かさはなかったものの、決して暮らし向きが貧しい感じは受けませんでした。が、東側、つまり共産圏から来た観光客が泊まるホテルより、西側から来た観光客が泊まるホテルがずっと上等と言われているのもかかわらず、清潔に洗われ、きちんとアイロンが掛かったテーブルクロスは端がほつれていて、ひびの入った食器も使われていました。バブルの走りだった日本で十分に使えるものも粗末にされていた当時の日本のあり方に疑問を感じていた私にとって、しまつな暮らし、ものを使い切る事に対する強い共感が生まれ、その後の生き方に大きな影響があった事を思い出しました。

 博物館、美術館の展示物をめでるだけではなく、収蔵品の傾向や展示の仕方からも、各国の歴史や立場の違いを見出してしまう・・・その目線を持っていたら、どこに行っても面白く過ごせるだろうなぁと感心しました。

 遺跡編では、強大な権力を持った者がいないと、後世に残る遺跡や芸術は生まれないと書いておられまして、全く同感です。ただ、名もなき奴隷が工芸品より命が軽い状態でせっせと作業に励んだと書いておられますと・・・・非常に寂しいですね。今は伝わらないかも知れなくても、当時、名工の名は輝いて、それなりに重用されたと信じたいです。

 海外旅行に若い人が行かないと大人が心配するのは余計なお世話。なぜなら、わざわざ長時間窮屈な飛行機に乗って移動せずとも、今の日本には面白いこと、楽しい事が沢山あるからというちきりんさんの言葉も、若い頃から沢山の国を見て、色々な人と付き合たという裏付けがあるので、とても説得力があります。

 ただし、ちきりんさんのように色々な事を体験、吸収するのには、単に度胸がいいだけではなく、英語力が必要なようです。

 旅行は1人で行くのも良いけれど、お連れがいても楽しい。ただし、その連れは普段仲良くしている人とは限らない。日程の調整も大変だけれど、嗜好や興味が異なる相手と、無理やりすり合わせて行く位ならば、旅行に関して意見が合う人をSNSで募ったりして行くのもありという結びの言葉には大変に頷けました。
 
・・・という訳で英語力は「サバイバルユースオンリー」以下であり、エコノミークラス症候群になって無事に帰ってこれないかも知れない近年のむくみ脚の持ち主としては・・・近場の旅に徹するのも無理からぬことと、ちょっと寂しい結論を得ました。

 もっとも死ぬまでに一度フィレンツェを見てみたいのですが・・・。

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kaikoizumi2005 at 23:30│Comments(0) 歴史・地域情報 | 評論・社会事象評価

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