2010年04月20日

□戦国武将ゆかりめぐり旅


戦国武将ゆかりめぐり旅 政宗公と幸村公
  • プロジェ・ド・ランディ
  • 双葉社
  • 1470円
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書評


 本が好き!の献本です。ジャンル分けがなかなか難しく、旅本だから、歴史地域情報ではあるけれど、伊達政宗と真田幸村の人生をたどった本でもあるから、本当は「人物評伝」も入れたいところですが、写真が豊富なので、フォトエッセイ的でもあるし・・・

 ・・・と分類には悩みましたが、とても楽しい仕上がりです。(下手うまイラストがあたたかみを添えています。欲を言えば、もう少しセリフのコマを大きくして欲しいところです) 

 先ずは真田幸村公から。ご存知の通り、大阪夏の陣で豊臣方として滅びた名将。真田十勇士の物語がつむがれたり、六文銭と真田の家紋をグループ名にしたフォークグループが出現するほど、堂々たる敗者として日本人に愛されている武将の代表であります。

 信州は上田界わいに居を置いた真田家が兄弟、親子で徳川方、豊臣方に別れ、お家の存続をはかったのも有名な話。この本では、幸村の動きを追って、信濃の真田氏城館跡から始まり、蟄居先の高野山界わい、最期を迎えた大阪の現在の安居神社で終わり、マイナーな場所もメジャーな場所も丁寧に追っています。

 その場所場所で、真田の思いに触れ、史実を交えながら、観察と著者の思いを描いており、出過ぎず、さりとて、通常のガイドブックのように紋切り型ではなく、情緒のある読み物となっています。

 後半は伊達政宗。政宗公は戦国時代を生き延びた大大名ですが、こちらも小説等で有名な通り、出遅れた男であります。奥州という都からの遠さもあり、また生まれた時期もあり、天下取りは既に織田・豊臣ラインで進んでおりました。

 その政宗公に関わる土地としては、岩出山から始まり仙台城まで紹介されていますが、特筆すべきは片倉小十郎の存在。前田慶次郎と並び、人気の高い武将であり、昨年の大河ドラマの主人公、直江兼次と同じように大名の名参謀であった彼は、大名臣下でありながら、城を持つ事を許されるほど、家康にも愛されていたとの事ですが、その墓所は杉の木が目印で、あくまでも参謀、臣下として、伊達に忠義を尽くしたというのが印象的でした。

 伊達政宗の墓所は真田幸村が蟄居した高野山にもあり、真田幸村の供養碑が伊達家の廟所となった愛宕山にあるという数奇な交わりも示されています。東軍、西軍と別れて戦う運命にあったものの、伊達政宗は真田の縁の者を匿うなど、幸村に対して尊敬の念を抱いていたのでしょうね。

 二人のあまりに有名な武将について、今まで知っていた事以外にたくさんの事実を知ることが出来、また、彼らの縁の地の現在を見る事が出来て、とても楽しい本でした。

 願わくば、シリーズ化されたら嬉しいですね。個人的にはやはり八ヶ岳に縁のある武田信玄と、当然のライバル上杉謙信あたりが気にはなりますが、島津とか、南部や津軽と言った中央から遠い地域の侍の話、あるいは、戦国時代以前の人物の生き様を追う巻などもあったら、ぜひ読んでみたいです。

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kaikoizumi2005 at 21:00│Comments(0) 歴史・地域情報 | フォトエッセイ類

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