片山英一
2010年11月21日
□INDUSTRIAL AREA
工場萌えという言葉が出来ていますが、カメラマンの片山さんが工場の美しさに目覚めたのは、もう15年ほど前の事だそうです。(巻末の言葉より)
撮影地は主に京浜〜京葉工業地帯、そして鹿島。そのあたりにお住まいでしたら、見慣れた工場のひとつ、二つあるのではないでしょうか?
夜間に照らし出された工場、明け方の工場、夕暮れの工場など、昼間には無機質な存在に思われていた工場がカメラを通して、美しく輝いています。
全く分野が違いますが、ページをめくっているうちに、柳宗悦らの民芸運動の唱えた「用の美」という言葉を思い出しました。
鑑賞用や趣味のために作られたものではない生活用の道具も、この本で写し出されている工場群も、余分な遊びがなく、実用本位なところに、即ちこれ見よがしではない自然な姿に美しさが宿っている・・・そう思います。
巻末の撮影場所を印した小さな画像と、工場の輝きの解説も興味深いです。
kaikoizumi2005 at 13:40|Permalink│Comments(1)│