桂離宮

2014年06月06日

□日本人はなぜ美しいのか

禅宗寺院の僧侶にして、禅の庭のデザイナーでもある著者は、これまで禅的な生活や考え方のたくさんの著者が有りますが、この本は、日本人の特長である禅的美意識を説いています。

美しい日本をうたいながら、いつか来た道に行きそうな言動ばかりの方もいますので、この本もそういう方にかかれば、日本人の優秀さと、それに引き換え・・・と持って行かれそうですが、著者は他のタイプの美意識を下に見ている訳ではなく、長年培ってきた日本人ならではの美意識を上手に活用しなさいと説いているのだと思います。

既に日本の美は、世界的リーダーには認められているとスティーブ・ジョブスらの例を引いて、述べています。
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kaikoizumi2005 at 12:10|PermalinkComments(0)

2008年07月19日

★京の職人衆が語る桂離宮



  市民図書の棚にあり、気になりながら読んでいなかったこの本、この度念願かなって桂離宮参観が出来る事となり、やっと手にしました。

桂離宮の昭和の解体修理に携わった安井杢工務店のご兄弟を軸に、様々な部材に関わった職人さん達の語りを通して伝統や技術を紹介しています。

それはそれは贅沢な造りの桂離宮。割が合わないと廃れゆく職人の技。安井兄弟は隠れた功労者である職人さん達に光が当たりにくかったりする状況や、効率優先の現代建築に対してしばしば批判的。そして、実際に多くの職人さんたちが「私の代で終わり」と言っているのを読むと(この本が出版されて既に7年経つ)、日本文化の大事な部分が喪われていく危機感をひしひしと感じます。

  それと共に、本物の技術を持つ人たちの凄みを感じ、一方で頭でっかちで何事をもなしえない自分を小さい浅いものに感じもするのですが・・・せめても、本物を見分ける目が欲しいところですが、経済的な問題やら美的センスの問題やらで、甚だ怪しいのが現状です。

  手仕事は極端にお値段のかかる芸術的世界(この本で紹介されている職人さんたちもこちら側に属しておられると言えましょう)か、安くて手の掛からない大量生産だけど味わいのないものとにパッツリ2分されてしまったように思われる現在。誰もが桂離宮のような第一線級の職人の技術に触れるのは到底無理ですが、もう少し味わいのある、いい仕事と触れられるような制度やゆとりが達成されてこそ、本当に豊かな世の中と言えるのだろうと思いました。

 マナーの悪い産観客のせいもあり、また傷むという事もあり、上がっての参観がかなわなくなってしまったものの、楽しみです。

 この本にあちこちに散りばめられた安井御兄弟や職人さんたちの言葉に色々考えさせられますし、一筋に歩んだ方たちの教養の深さには頭が下がります。

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kaikoizumi2005 at 23:32|PermalinkComments(0)

2008年02月21日

★京都、オトナの修学旅行



図書館の書棚で発見。発刊当時、明治学院大学の日本美術史の教授であった山下さんと、芥川賞作家にして老人力の言い出しっぺである赤瀬川さんの京都探訪記。

タイトルが示すが如く、金閣寺(私も修学旅行以来、初めて訪れた折、二人が触れている「金閣寺ではありません。金閣です」の看板にオヨッと思いましたが)、銀閣寺に嵐山、宇治平等院と言った修学旅行の定番スポットに加え、オトナに相応しい渋いスポットもありまして、なかなか面白いです。

宮内庁管理の御所や桂離宮は万人に平等で著名人、文化人だとて、特別扱いはしないのを良しとする一方、発行元の茶道の大家と密接な繋がりがある淡交社の権威の後ろ盾もあり、一般人の入れぬ場所まで入っていたり……

山下さんは子どもの修学旅行がむしろ日本美術に対する嫌悪感を生み出しかねないと懸念を抱きつつ、大人(この本で言うオトナとは人生経験を積んだ…まぁ、手っ取り早く言えば中高年)こそ、京都に修学旅行に行くべし、と説き、二人してこんなにすんごいブランドはない!と言っておられ、京都好きの私は拍手喝采ものであります。

赤瀬川さんが、建築探偵団の藤森さんと懇意で街歩きの達人で、ガイドブックや美術書の定番目線と違った視点を持っているので、美術史の専門家の山下さんとのやりとりが軽妙で、楽しく読める真面目な(?!)本でした。('-^*)/


kaikoizumi2005 at 19:40|PermalinkComments(0)
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