エッセイ
2012年07月03日
□傷のあるリンゴ
本が好き!の献本です。
若い頃、文化人としてよくお名前を耳目にした外山滋比古さん。1923年のお生まれですから、アラナイ(90歳内外)でいらっしゃいますが、それなのに切れ味の良いエッセイをお書きになる・・・というよりは、それだからこそお書きになるのだろうかと思います。
冒頭からいきなり「ヒマなほど忙しい」という意表をつくタイトルでエッセイ集は始まります。一般的に言われている常識と相対する考え方を述べておられ、他のタイトルも面白いものが多いです。「ひとりでは多すぎる」、「始めよければあとがこわい」、「親があっても子は育つ」「不幸は幸運のもと」などなど。
この本のタイトル「傷のあるリンゴ」という章も最初は、青森の朝市でなかなか売れない傷のあるリンゴを著者が売り手のおばあさんに同情したのと、どこかから傷のあるリンゴがうまいと聞いていたので買ったというエピソードから始まりますが、結びの言葉が「われわれは不幸、失敗の足りないことをこそおそれるべきである。傷ついてうまくなったリンゴの教訓は貴重である」とあり、幸福、幸運を過剰に求め、不幸を忌避する傾向に一発お見舞いしています。
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若い頃、文化人としてよくお名前を耳目にした外山滋比古さん。1923年のお生まれですから、アラナイ(90歳内外)でいらっしゃいますが、それなのに切れ味の良いエッセイをお書きになる・・・というよりは、それだからこそお書きになるのだろうかと思います。
冒頭からいきなり「ヒマなほど忙しい」という意表をつくタイトルでエッセイ集は始まります。一般的に言われている常識と相対する考え方を述べておられ、他のタイトルも面白いものが多いです。「ひとりでは多すぎる」、「始めよければあとがこわい」、「親があっても子は育つ」「不幸は幸運のもと」などなど。
この本のタイトル「傷のあるリンゴ」という章も最初は、青森の朝市でなかなか売れない傷のあるリンゴを著者が売り手のおばあさんに同情したのと、どこかから傷のあるリンゴがうまいと聞いていたので買ったというエピソードから始まりますが、結びの言葉が「われわれは不幸、失敗の足りないことをこそおそれるべきである。傷ついてうまくなったリンゴの教訓は貴重である」とあり、幸福、幸運を過剰に求め、不幸を忌避する傾向に一発お見舞いしています。
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kaikoizumi2005 at 16:29|Permalink│Comments(0)│
2008年04月05日
★中山庸子の大人の女はひとり上手
同工異曲?と思いつつ何冊でも読んじゃう作家さん、物書きさんの本て色々ありますが、先日読んだ斎藤茂太先生然り、この中山庸子さん然りです。
どちらも肩に入りすぎた力を抜かさせてくれたり、逆にだらける心を落ち込まない程度に叱咤してくれたり…。
周囲の同年代の人達に比べると比較的早く母親を亡くした私には、この手の本は時々読まなきゃいけない飴と鞭みたいです(笑)。
斎藤茂太先生が精神科医の立場で色々な臨床と長い人生から得たノウハウを説いて下されば、中山庸子さんはちょっと上行く人生の先輩として、主婦、母親と言う私と共通の経験を持つ女性ならではの視点で、ステキな事、心豊かに過ごすヒントを教えてくれるので…やめられませんなぁ。
現実の自分の生活とはかけ離れたステキな暮らしを送っているように思われる中山先生だって、本当は色々おありかと思われる一文もありましたが、以前から先生だけではなく他の人たちも言っておられるように、言葉の力ってすごいなぁと思います。
いい事日記をつけたり、そう書いちゃえば薄っぺらになりますが、前向きな思考で先生は中年女性の憧れであると共に、下の世代の女性たちの目標でもあるんですから…先生の本をずいぶん読んできた私の進歩の無さは……あ〜、やめましょ、ネガティブ志向(笑)。
ひとりが楽しいってのは結構ある私ですから、まっ、ちょっと(or多々?)ドタドタっちいけど立派な大人の女ですわよ。ねっ!! (強要モードf^_^;)
kaikoizumi2005 at 20:38|Permalink│Comments(0)│