携帯からの投稿

2014年06月06日

□日本人はなぜ美しいのか

禅宗寺院の僧侶にして、禅の庭のデザイナーでもある著者は、これまで禅的な生活や考え方のたくさんの著者が有りますが、この本は、日本人の特長である禅的美意識を説いています。

美しい日本をうたいながら、いつか来た道に行きそうな言動ばかりの方もいますので、この本もそういう方にかかれば、日本人の優秀さと、それに引き換え・・・と持って行かれそうですが、著者は他のタイプの美意識を下に見ている訳ではなく、長年培ってきた日本人ならではの美意識を上手に活用しなさいと説いているのだと思います。

既に日本の美は、世界的リーダーには認められているとスティーブ・ジョブスらの例を引いて、述べています。
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kaikoizumi2005 at 12:10|PermalinkComments(0)

2013年11月11日

□ニッポン西遊記

本が好き!の献本です。

この本を手に取る直線に映画館で見た「さよなら渓谷」で著者にお会いしました。

最終的にはやわらかくなるけれど、序盤では賢そうだけど冷たく、多少ヒステリックな雰囲気を漂わせ、実生活でご一緒したくないタイプのキャリアウーマンという設定でした。

その直前イメージが強いまま、本書のページをめくると、あーら不思議、いえ、その不思議をこなすからこその女優さんなんですが、知的な部分を残し、スクリーン上に漂っていたこわいイメージはきれいさっぱり無くなり、観察眼に優れた感受性豊かな女性がいました。


仕事やプライベートでの海外の辺鄙な場所訪問で、先住民たちの叡知に触れているうちに旅中毒と化したという著者が、五年ほど前に、今、日本だ!と強く思うようになってからの紀行ですが、日本の旅への目覚めから、西遊記メンバーとのつながりが出来るまで、巡り合わせという言葉にふさわしいご縁があり、著者を三蔵法師に見立てて、悟空、沙悟浄、猪八戒の総勢四人がメインメンバーの古事記のゆかりの地めぐりが始まりました。

旅程の中には今年が節目の年で観光スポットとして大にぎわいの出雲大社や伊勢神宮と言った超ポピュラーなところもありますが、大概は一般的なパックツアーでは、まず行かない場所ばかりです。

古事記の記述にしたがって、国産み、天岩戸開き、国譲り、天孫降臨、海幸彦と山幸彦の兄弟喧嘩、神武東征の章立てになっています。
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kaikoizumi2005 at 23:59|PermalinkComments(0)

2013年09月15日

□ポラロイド伝説

携帯の打ち込みで、ぽらと入れたら、ポラロイドと出て来る程の著名な製品、今は寡聞なインスタントカメラのパイオニア、ポラロイド社の伝記です。

私の生後直ぐの記念写真はモノクロでした。カラー写真は小学生時代はまだまだ贅沢品に近く、色も不安定、アルバムに貼ってしばらくすると退色しました。

ところが、母の幼少の頃は、写真館でポーズをとったまま、じーっと待たなくてはいけなかったそうです。

比較的富裕な家に生まれた祖母の子ども時代の写真は何枚か見ましたが、貧しい農家に生まれた祖父の写真は一枚だけ見た記憶があります。

そんな具合で、写真のハードルは庶民には決して低くくはなく、撮影から出来上がりまでの時間が掛かっていたので、初めてポラロイド写真を撮ってもらった時には、これが話に聞いていたあれか、とワクワクしたのを思い出します。

あれは、何十年前だったのか。独身時代だったのは間違いありませんが、十代の終わりころだったのでしょうか?

両親の若い頃にカメラを持っている人は、暮らし向きに余裕のある、ちょっとした趣味人だったように、私が若い頃はカメラこそ一般的になっていましたが、ポラロイドを持っているのは、小金持ちの酔狂(失礼!)、又は仕事上で必要な場合のようでした。

ポラロイド写真は、パーティーとかイベントに登場し、その時間内に出来上がった写真を見られる事で、大いに場を盛り上げてくれました。長男が中学生くらいに誕生日に外食をすると、特典としてインスタント写真をくれたのが、私の記憶ではポラロイド、或いは類似の技術による写真との最後の出会いでした。

この本では、ポラロイド社の創業者のエドウィン・ランドを中心に、若くエネルギッシュな創業時、アーティストらの助けも得て、破竹の勢いで商品が普及して行った時期、成熟した企業が失速、消滅して行くまでを、企業という生き物の人生を描くように追っています。

エドウィン・ランドという人は、スティーブ・ジョブスやザッカーバーグなどの、新鮮なアイデアを実現したり、世間を驚かせたりするカリスマ性のある創業者たちの大先輩でした。

撮った写真をその場で見られるようにして、まさしく、先ほど私が書いたように、写真をコミュニケーションツールとして、新しいタイプの芸術にも寄与しました。本書には、初期の記念すべき実験的写真やコダックによる競合品とポラロイド機の写真、芸術家によるポラロイド写真も豊富に使われていて、本文の面白さに花を添えて、なおさら興味深く読めました。

理科系音痴の私には、技術的説明の部分は熟読不能で流し読みになりましたが、より完全な画像を求め、邁進するエドウィンとスタッフの熱気は伝わって来ました。

この夏に公開された映画「戦場のエンペラー」にも描かれていましたが、日本が敗戦した当時、日米の経済格差にはものすごい開きがあり、食うや食わずが続いていた1940年後半には、インスタント写真が発売されていたのです。

高度経済成長期は、日本はアメリカより三十年は遅れていると言われていたのを、何とか追い付こうと頑張っていた時期で、私がポラロイド写真の実物と出会って、ちょっと感動した時期は、ようやく追い付いたぞ、分野によってはこっちが上だぞ〜、と言えた頃だったかと思います。

ですが、その頃には、成熟したポラロイド社が破綻に向かうのが近づいていたとは、想像もつきませんでした。

デジタルカメラの出現のためかと思いましたが、大きくなりすぎた企業にありがちな設備投資に人件費が経営を圧迫、そこに小企業時代の理想主義に突っ走る経営陣の見誤りなどが重なって、破綻の縁に達したようです。最初は友好的だったコダックとの訴訟問題も起こりますし、日本のカメラの台頭も述べられていますが、次第に惨憺たることになり、いわば食い物にされて、最後は二束三文になります。

実はポラロイド社はいい線も狙える研究をしていたのですが、フレッシュでパワフルな創業時の勢いが失われ、最悪の結果を招いてしまいます。

私もポラロイド社の破綻のニュースを知った時には、親しみを感じた事が無かった日本の幾つかの金融機関の破綻よりも、ずっと驚きました。

しかし、アメリカでは、ポラロイドの消滅を阻止したい人たちも多く、デジタル時代のゆとりの無さに対する懐疑からも、ノスタルジックなアナログ回帰の動きがあり、かつて万単位の社員を有し、立派な研究者を抱えていたポラロイド社は、町工場的な小さな会社として、ちょうど命を終えた大木のひこばえのように再生しました。

日本でも、かつて栄華を誇ったメーカーが苦境に陥っている例は寡聞ではありませんが、大企業がいつまでも大企業で有り続ける難しさを感じさせてくれる本でした。


kaikoizumi2005 at 19:09|PermalinkComments(2)

2013年07月12日

□ちょっとそこまでひとり旅 だれかと旅

本が好き!の献本です。

実写化されたマンガ「すーちゃん」の作者による旅行記。

実はすーちゃんを知るより先に著者の、同じく旅エッセイの「47都道府県 女ひとりで行ってみよう」を読み、そのゆるさ具合がいいなぁと思っていました。頑張って、あれもこれも網羅しました、ではなくて、場所によっては、あれれ〜と言う程あっさり。ガイドブックとは目のつけどころが違い、ぶっちゃけ、観光にはほとんど役に立ちそうも無いのが良いのです(笑)。

次いで、「すーちゃん」を読んで、平凡な毎日の小さな出来事による喜怒哀楽の描き方が、うねりの大きな劇画調ではなく、手に汗握ったり、肩に力を入れずに読めるマンガな姿勢も気に入りました(劇画が嫌いなのではなく、こちらにキャパシティが無い時には疲れるの意味です)。

高度経済成長期もあくせくした競争が繰り広げられていましたが、競争の先には希望があると思えた。でも、最近世の中、平凡で突出したものが無い庶民があくせくしても、結局誰かに踊らされているだけ感が満ち満ちています。影響力があると言われている人たちの多くが口にするのが、どんなに砂糖衣をかけていても、本質は弱肉強食、と言う風潮の中、あくせくガツガツせざるを得ない庶民は、せめて紙の上だけでも、ゆるくて、普通、とか一般などなどと呼ばれる枷を取り外したい。

そんな心境には、少し著者の分身が入っているらしいすーちゃんや、他愛ない事に感動・感心し、教科書的な事柄はスルーしてしまう傾向の強い「あんまり役に立たない観光本」だけど「気負わず、偶然の出会いを楽しむ旅をする楽しさが伝わる本」である本書はしっくり来ます。続きを読む

kaikoizumi2005 at 22:30|PermalinkComments(0)

2013年06月29日

★七つの会議



NHKて早くもドラマ化されたようで、配役を見ると、突如抜擢された冴えなかった中間管理職が主人公のようですね。

しかし、本当の主人公は誰か、最後まで読むとダークホースが浮かび上がって来ます。

企業倫理と社内の勢力争い、時に家庭の事情も含み、大企業のグループ企業内部の人間模様を描いていて、グイグイ読まされました。

また、憶測が飛び交う秘密事項の謎解きミステリーも味わえます。

しかし、それにつけても、グループ企業とはいえ、第三者から見れば立派な大企業の幹部どものケツの穴の小ささには唖然としつつ、現実世界の昨今の企業トップの腹のくくり具合の緩さと重なります。

腹をくくり、捨て身で立ち向かった人が報われないで、調子が良いイエスマンの方が出世する事は、往々にしてある事のようですが、本当に幸せなのは誰かと言うオチもあって救われます。

ただ今大人気の朝ドラヒロイン流に言いますと、○○さん、カッケー!

※○○さんの名前を出すとネタバレなので、特に名を秘します(笑)。


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kaikoizumi2005 at 11:16|PermalinkComments(0)

2013年05月11日

★容疑者Xの献身

NHK土曜日朝の情報番組を途切れ途切れ見ていたら、海外で東野圭吾さんが大人気とあり、容疑者Xの献身が出ていました。

東野圭吾さんの本、1、2冊は読んでいましたが、あまりに高名なものには手を出さないというへそ曲がりで、容疑者Xの献身は読んでいなかった…と思って、市民図書に行くと、棚にありました。

地域の人だけが利用という小規模図書館なのに、ひときわ手ずれてカバーがボロくなり、巻末の貸し出し票は三枚も貼り重ねられていました。二枚までは時々有りますが、三枚は初めて見ました。

さて、と読み始めると…………止まらなくなりました。

ある町で、怨恨絡みの殺人事件が起き、被害者の元妻が容疑者として浮かび上がるが………というミステリーにありがちなパターン。

ところが、容疑者には草薙刑事にどこか危うさを感じさせるが、崩せないアリバイがあった、というストーリー運び。

それには只今テレビ放映中のガリレオとあだ名されている刑事の友人の物理学者と、彼の好敵手だったという、今は高校教師をしている天才的数学者が絡むのです。


多分たくさんの方が読んでおられることとは思いますが、まだという私みたいな人のために詳述致しませんが、タイトルは第一容疑者に純愛を寄せた男の築いた鉄壁トリックの献身的過ぎる様を表しています。

なるほど、こりゃあ、翻訳が下手くそじゃない限り、絶対に海外でもウケるでしょう!と得心の行く作品でした。


kaikoizumi2005 at 20:30|PermalinkComments(0)

2013年05月07日

□わりなき恋

冒頭の二人の出会いはパリへ向かう国際線のファーストクラス。ヒロイン笙子は、どうしても著者の姿を思い浮かべてしまうけれど「かなり優秀なドキュメンタリー作家」で、彼女の恋人となる男性は社員二十万を擁する大企業の重役。

いつも隣に誰も来ない事を願っていたファーストクラスに、いまいましくも乗り合わせた男、九鬼が、兼太さんと呼ぶ間柄になるのに、大した時間は掛からなかった。

知性派女優としてならした岸惠子さんの本作は、彼女が地元出身と言う事もあり、地元紙では大きく取り上げられていましたが、帯にあるように中年とはもはや言えない年齢の女性が一回りも年下の男性と恋に落ち、医師に対応策を求めながら男女の関係になる、というのが「衝撃的」と説明されていました。続きを読む

kaikoizumi2005 at 20:54|PermalinkComments(0)

2013年04月14日

□運命を変える心とからだの磨き方

久しぶりの本が好き!の献本です。

タイトルを見ても、表紙を見ても、第一印象はスピリチュアル系の本でしたが、臨床心理学修士で、医療技術専門学校をはじめとして心身の健康に関わる仕事に携わって来た著者の経験と知見から、望ましい生き方、あり方を述べた本です。

なる程と思う項目は沢山ありましたが、一番印象的だったのは共感脳の話でした。

22章の相手のことを優先する、がそれです。

その前の章では人間が嫌悪感や不快感を抱くのは、長年に渡る危機との出会いを切り抜ける闘争・逃走反応に火を付けて、危機に対し身を守るため、とあり、説得力がありましたが、その直後に前章とはかなりおもむきの異なるタイトルが出て来ただけに、なおさら、ん?と思いました。

正直に申しますと、最近、相手のことを優先するよりも、自分を優先にしなきゃ!と強く思い、そのように行動しようと決意していたから、なおさら気になったのだと思います。

共感能力のある哺乳類の中でも、人間は他者の苦しみへの強い共感を持つことができるために、自己犠牲的な利他行動が出来るようになったそうです。

著者は東日本大震災のことを引用して、他者と協力してうまく生きていくこと、自分が損をしてでも他者を優先し、他者と喜びを共感できる能力が、最高の能力の発揮につながると述べています。

道徳だからそうしなさい、とか、周り回って自分に帰るから結局トク………というような論調ではなくて、おさるさん時代からの積み重ねで得た叡知だと思うと、自己チュー真っ盛りの私も、なるほどなぁと思わされてしまいます。

以上は私が特に印象深く思った項目ですが、人としてのあらまほしき姿というのは、決して為政者に有利だからというような理由や浅い道徳からのものではなく、生存競争の中から生まれた生きるノウハウ、それが洗練されたのだとわかり、もうちょっと素直な見方が出来るようになれそうです。

著者の語り口が穏やかで、「はじめに」にあるように、本書に書かれていることは考えるためのヒントであり、頑張り過ぎずに役立て欲しいと言うスタンスなのも、読みやすい理由として大きいかと思います。

この本を手元に置いて、時々開いては、自分の今のあり方を再考するのも良さそうです。


kaikoizumi2005 at 13:41|PermalinkComments(0)

2012年10月29日

★断捨離ダイエット

年初に市立図書館に貸し出し予約を入れた本がようやく手元に回って来ました。

断捨離するとダイエットも出来ていた、という経験から、食と物の相関性を説いている内容です。

断捨離教の熱心な信者(?!)の漫画家、槇村さとるさんの体験談マンガ付きです。

旗からはダイエット不要な体型に見えるもので(筋肉量不足で、それはそれで問題なんです)、食に関しては目からウロコはなくて、逆に世間一般は夜食が好きで、日常的にケーキとか脂肪濃厚系デザートを食べているんだ、などなど、飽食時代に自分は非主流派なんだな〜と思わされました。

既に複数の断捨離本を読んでいるから、物や人間関係への見方についても、目新しいことは無かったのですが、じゃあ何故読む?と問われれば…………

断捨離の理念には全面的に賛成出来ない部分もあるのですが(例えば、農家の末裔である私は盛られた物、自ら盛った物、特にお米はよほどの事情が無い限り、残すことが出来ません)、日々、多すぎる物に体力、精神力をジワジワと減じられているのは間違い無く、昔ながらのボンボン柱時計にネジを巻くがごとくに、時々締めないとだからです。

大同小異、同工異曲かも知れませんが(失礼!)、新たに書かれた本を読むことで、日常生活に埋もれ、ボケボケになっていた頭にカツを入れたいからです。

さて、今日はピーカン、お出かけ日よりだぁ!

…………となってしまうのは、家の居心地が悪いからで、ちったぁ断捨離の理念を取り入れなきゃねf^_^;


kaikoizumi2005 at 10:00|PermalinkComments(0)

2012年10月07日

□自分の「怒り」と向き合う本

私にとって、この本が画期的なのは、怒りと言うのは、本来は自分の気持ちや意志を伝えるための一手段であると認識させてくれた事です。

今までは、著者が述べているような、多くの人が抱きがちな思い込みをしていました。即ち、怒りとは、大声で怒鳴ったり、威嚇したりと言うマイナスイメージを持っていました。よって、怒りを表出する事は人格未熟で恥ずべき事、でも、その恥ずべき事をしなきゃいけないように仕向けて来る相手が悪いんだ!とますます怒る悪循環にも陥る事がたまにありました。

特に子育てをしていると、子どもを怒るのではなく、叱るのが正しいと言う論をマスコミや育児書で見、加えて子育て上手な人生の先輩からも聞かされるから、なおのこと、怒りを抱く事は、本来はあってはならないと思い込んでいました。

そういう思い込みがあると、どうなるかと言うと、顔で笑って、心で泣いていたり、怒っていたりと、怒りの感情を押さえ込んでしまい…………とうとう、堪忍袋の緒が切れて、一番やりたくない、みっともないと思っていた大爆発をやらかしてしまうのです。

私の経験から言うと、怒りの大爆発をしてスッキリとするどころか、メチャクチャ疲れます。それは本書の後半に書いてあるように、激怒とは問題に対処しない無責任な行動であると、自分でも薄々分かっているのも大きいと気付かせて貰いました。

この本では、従来型の押さえ込んだ挙げ句に大爆発させる怒りでも、しょっちゅう、何事につけても怒る沸点の低い怒りでもない、正しい怒りの方法を教えてくれます。

先ずは怒りの原因を述べていますが、自分の領域に踏み込まれたり、セルフケアが出来ていないからと言った理由もありますが、著者によると、怒りの地雷を抱えてしまう場合、根源に抑圧された過去の怒りがあり、特にアダルトチルドレンなど、生育歴に問題を抱えている場合に怒りの連鎖がもたらされるとあります。

アダルトチルドレンが、自らが薬物中毒やギャンブル中毒になりやすいのと共に、そういう伴侶を持ちやすく、散々ひどい目にあわされていても、離れられない事は知られていますが、それは、彼らが心に空虚感を抱え、何かを埋めたいからだそうです。

余談ながらと言う感じの章の終わりのページに色の付いたコラムで、著者も該当する援助職(看護、介護や、カウンセラー、セラピストと言った人びと)で働く人の中には機能不全な家庭で育って来た人が多いように思う、という内容にはうなずけるものがありました。

後半は怒りをコントロールするアンガーマネジメントの紹介で、ここで初めて共著者にアメリカ人の名前があるのかがわかりました。

メンタルケアについては先進的なアメリカのプログラムで、日本語に訳すと怒りを抑えるためのセラピーとなるアンガーマネジメントを受けると半年ほどと三十万円ほどかかるそうです。

それが商売(失礼!)として成立する程、キレやすいタイプの多いアメリカ人と、怒りを押さえ込んでしまう日本人の違いも書かれていて、文化の違いも感じさせられました。

アンガーマネジメントの最大の治療は、自分でも気がつかない未完の仕事に手をつける事。本当はその場その場で対処して片付けておかなくてはいけなかったのに、その場しのぎをした為に怒りとなって積もっていたものに手を付ける事なのです。

最終の二章に渡り、 怒りのマネジメントの細かいノウハウが紹介されています。エクササイズと書かれているように、深呼吸したり、子ども時代の自分に手紙を書いたりする事で、本当の自分の気持ちと向き合う事が大切のようです。逆に言うと、そこまで遡らないと分からない程の古傷となった怒りを抱いている人が少なからずいると言う事なんですね。

怒りを溜め込まないためのスキルとしてのアサーティブ・トレーニング(率直な自己表現方法の訓練)も紹介されていて、よくありがちな、上手に依頼を断れず不承不承受けた事で積もる怒りを防ぐノウハウが紹介されています。

逆に怒っている人への対応ポイントも書かれています。

とにかく、激怒に至らない為には、自分の抱いた怒りの原因を知り、冷静に対処する事で、正しい怒りは高度なコミュニケーション能力であると分かりました。

ただね…………私の周囲の年長者中にはレアながら、正しい怒りの表し方で対応しても、全然分かってくれない大変おめでたい方もいらっしゃいますので、最後通牒としてブチ切れ威嚇をしないで済む方法を考えたいと思います。


kaikoizumi2005 at 13:20|PermalinkComments(0)
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