2019年09月10日

2019年、夏の八ヶ岳の図書館通い その3

9月になってから読了した本たちです。




 言い訳というのは、聞き苦しいものでありますが、文豪たちの書いた言い訳は、堂々と開き直っていたり、ユーモラスであったり、さすが!と思わせられるものが多く、著者のちょっとしたコメントともども楽しめました。 文豪だからの言い訳と、これは日常的に使えるかもな言い訳とあるようです。




 またまた垣谷美雨さんの本。この本、横浜市立図書館に8月初めに予約を入れたら二百数十人待ちでした。ラッキー! 

 遺族に迷惑を掛けない生前整理をきちんとして去った自分の母に比べ、姑は・・・と働き盛りで一人っ子の夫に代わり、ぶつぶつ言いながら公団賃貸の遺品整理に行った主人公が出会ったものは・・・というお話で、確かに片づけ、断捨離はしておいた方がいいけれど、つながりある人たちからのモノであったこと、姑は円満な人格者ではなかったけれど、地域の人たちに愛されていたとわかるハートウォーミングストーリーでした。

観光立国の正体 (新潮新書)
藻谷 浩介 / 山田 桂一郎
新潮社
2016-11-16



 地元の人がバスや電車に乗れないほど混むなどの、観光公害が叫ばれている地域が出てくるようになりましたが、観光立国。少子化で衰退しつつある日本では重要な資源なのに、どうして目先の欲得で考えるという内容です。

 地域ゾンビ(営利優先、多くは老害)の暗躍にはばまれ志ある人が去ってしまった地域の実名なども(さすがにゾンビ名までは挙げてないけど)ありました。

 翻って・・・ここ八ヶ岳南麓も、その目線で見たら、目先の欲のための無定見な太陽光発電パネルの林立、今更元取れそうもない古い時代の計画に基づく高速道路縦貫などなど、どうなんだよと思わせるものがあります。せっかくの資源をもったいないと思います。

 前半に読んだ「田舎暮らしに殺されない法」にもありましたが、地域おこしを名乗って、収奪するだけの人たちもいる訳で、本当に地域を愛していて、将来まで俯瞰できる人材が必要だなと。

傑作はまだ
瀬尾まいこ
エムオン・エンタテインメント
2019-03-08



 実に久々の瀬尾まいこさんの本。普通ありえない設定なんだけど、そういうのもあるかもと思わせてくれるのが著者。好きじゃない女子と一夜の関係を持ち、出来ちゃった子どもの養育費だけ送って、領収書のごとく送られてくる写真だけ見ていた半ば引きこもりみたいな小説家のもとに、その子供がある日突然現れるというお話です。 

 自分をおっさんと呼ぶ息子に、小説書きながら、実は想像力不足の非常識さをじわっと思い知らされる主人公。最後はやっぱり悲劇にならないのが瀬尾作品。





 この手のうんちく本は、ライターがいろいろなところから切り貼りしているみたいな感じで、しばしば不正確だったりする・・・と思いつつ手に取ったのですが、よ〜く見たら辞書編纂もされていて、それに発行しているのが三省堂。失礼しました。

 標準語と意味が違って、うっかりすると誤解をされそうな言葉がたくさん紹介されておりますが、古語が残っているケースも多いようです。

 この本を読んでいると、東北地方にはルーツがない自分なので、東北地方の影響はなさげですが、関東から西日本まで、あちこちの言葉をごちゃごちゃにして使っているというのが分かりました。(^^ゞ




 これを書いている時点で最後に読んだ本です。今朝読み終えました。

脳神経内科の先生による本だから、どんだけしちめんどうくさいのだろうと思いつつ手に取ったら、これが面白い。止まらなくなってしまいました。

 偉人や有名人の奇行や判断力の誤りなどは実は脳の異常に原因があったと、古文書から残る映像や伝聞から、説明している本。

 1番印象的だったのは、日本武尊の死が、神罰の解釈もあるけれど、あれは脳の障害のためだったというくだりと、ヒトラーが跋扈してしまったのは、アルツハイマーのヒンデンブルグ大統領に代わる人材が当時のドイツにいなかったから、というあたりでした。

 著者がひとこと「国や世界の行く末に責任あるリーダーは、きちんとした判断力が備わった、明晰な頭脳の持ち主であってほしいものだ」と書いているのが、ものすっごい皮肉に思えてしまうんですが・・・。(;^_^A

kaikoizumi2005 at 09:27│Comments(0) 読書つれづれ 

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