2014年05月12日

★ゼロ

  時代の寵児から、一気に塀の中(実際は一気に、ではなかったのですが、イメージ的には、です)に堕ちたホリエモンこと、堀江貴文氏による自伝的ビジネス書。

  そもそもホリエモン誰?の頃から、無料プロバイダーとして、ありがたくlivedoorを使わせていただいていました。節約ネタには、まだlivedoor礼賛が残っているかも知れません。

  そして、このブログも、livedoor。読書ブログは節約ブログよりも日が浅いですが、それでも、もう八年以上場所を借りています。

 堀江氏が飛ぶ鳥を落とす勢いの頃、NHKの公開討論番組で、金を稼ぎたいなら、佐川急便でも何でもやればいいじゃないか、と、皆様のNHKで公言、司会の三宅アナが一瞬オヨッとなったのが忘れられません。

  言い方がガツガツしてるなぁ、味気ないなぁと思った一方で、OL時代に出入りのドライバーさんの熱心な仕事ぶりを見ていたので、正論とは思いました。

  ホリエモンが逮捕拘留される頃には、すっかり金の亡者のイメージが広がっていました(それは、先述の、佐藤優氏の作品に登場する鈴木宗男氏の貶められ方と似ていましたが)。

  そんなホリエモンですが、転んでもただでは起きないで、こうして著書を出しているのは立派です。

 
  自身の罪状をどう思うか、という点はすっ飛ばして、反省の弁も無ければ、弁解もありません。何しろ前しか見ないのだそうです。

  なので、やや物足りなさはありますが、堀江氏の生い立ちを読むと、そのスーパードライ(あ、これじゃ、大人気ビールになってしまいますがな(^^ゞ)さのおおもとが、わかります。

  有り体に言ってしまうと、教養というか、ゆとりというか、そういう心の豊かさに欠けた、かなり実際的な家庭に育ったという事です。

  だから、ガツガツ突進して、成果を出すことに突っ走ってしまった。

  説明なんかしなくても、という言葉足らず、特に努力という言葉が嫌いで、実態はものすごい努力家にもかかわらず、編集上の操作もあったのでしょうが、著書のタイトル等で、一足飛びに稼ぐというニュアンスを広めてしまったなど、誤解を招き、足を引っ張られやすい状況を作ってしまったようで、この点は何回か反省の言葉が書かれています。

  
  時代の寵児から、懲役を経て、築いた会社も失って、ゼロからのスタートとなってもめげないよ宣言の本です。

  ものごとをシンプルにするのがよく、ぐちゃぐちゃ悩むのは無駄というあたりは、非常にうなずけました。はい、そうしなきゃ!と、ぐちゃぐちゃに悩むことで人生を過ごして来た身だからこそ、実感できます。

  しかし、スケジュールてんこ盛りにして過ごすという彼の生き方は、貧乏性だと思います。あくせくしていて、道端の花の美しさや、小鳥の声も気にかけないんだろうなぁ。彼の嫌う人に使われる人生のゆとりの無さと、五十歩百歩なような気がします。

  それをして、教養がないというんだろうなぁと思いますが。


  尚、私の思う教養とは、学歴や社会的地位とか、収入の多寡とは関係ありません。人としての思いやりや、ささやかな幸せを見付けいつくしむことが出来る心のゆとり、そして、よりよきものを目指す心のありようとでも言ったらいいでしょうか。とにかく、ガツガツと一直線に走るのは、競技中のスポーツ選手は別ですが、日々の暮らしが今、あまりに貧しい、貧しいというのが不適切ならぱ味気ない、つまらない気がします。


  結論、ホリエモンさん、あなたは偉い! 間違いなく偉人のひとりかとは思うけど、お友だちにはなれそうもないね(向こうから、無駄話ばかりのあんたと友だちなんてありえねーと言われるにきまってますけど、私は無駄話は必ずしも無駄とは思ってないので)。

  スーパープラグマティズムなホリエモンさん、年を重ねて体に歪みが出て来ても、同じ事を言ってられるのかなぁ。それを確かめる時間は私にはないかも知れませんが。



kaikoizumi2005 at 17:16│Comments(0) 自叙伝・人物評伝等 | 人生訓・生き方のヒント等

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