2013年09月13日

□運がよくなる月の習慣、太陽の習慣

 本が好き!の献本です。

 はじめに著者の略歴が書いてありまして、19歳から運命学の研究に打ち込み、その後は山篭りをし、千日回峰行などの修行を重ねてきて、風水環境科学、運の管理法、ラックマネージメントを提唱とあります。

 千日回峰行といえば、テレビのドキュメンタリーで見たことがありますが、ストイックで実に厳しい修行です。ですから、著書の内容は、もっと枯れて、悟りの方を向いているのかと思いましたら・・・ざっくばらんに言ってしまうと、かなり俗っぽいので面食らったというのが第一印象です。




 最初のうちは、強運になりたいビジネスマン向けのスピリチュアル系アドバイスがたくさん書いてある感じです。

 中には、この時節、難しいんじゃないのというものもありまして、例えば利根川水系が枯渇、などというニュースが流れている時に、朝晩入浴、それも湯船に浸かって・・・・というのはかなり抵抗がある人が多いのではないかと思いますし、エコじゃないよねと思います。ま、風水系は、だいたいがピカピカと新しいものを取り入れましょうという方向性なので、安くても、なが〜くひとつのものを使いたい私とは合致しない点が多いのですが・・・(笑)。

 そして、お掃除の話とか、パジャマは毎日替えましょう、などという話の中に、ギャンブルを好むと不運な人になる、とか、儲かったら、まずは健康のためにお金を使うなどという、常識的と言っていい事柄も入っています。

 ケチな人は金運が育たない、という文もありまして、「悪かったわね〜」と心の中でブツクサ言いながら、読み進んでいきますと、だんだんにいい言葉、私にとってキラッと輝く言葉が見つかって来ました。

 例えば、言い訳をすればするほど仕事運が下がるという項目がありますが、確かにそうです。身辺に言い訳、責任転嫁の名人がいますが、著者が「言い訳上手なのは、自分はいつも正しいと信じきっていて、責任転嫁することに少しも両親が痛まない人」と書いてるのはドンピシャリ。そんな人は、運から見放されるそうでして、なるほど、ご本人、自分は正しくて、しかも有能なのに、出世しない(しないのは、無能なあいつらのせい、とちゃんとそこでも言い訳してるんですが)とおっしゃっておられます。「運は、自分で責任を受け止めてきちんと成長する人や、辛さに耐えて周りに貢献できる人にやってくるのです」という著者のお言葉を言い訳と責任転嫁の名人にはささげたいものです。

 ビジネス系の本でよく見かける「成功者ほど謙虚」「前例のないことにチャレンジ」「どんなことも自分で決める」「楽天的」「きちんと休む」などの記述を読むと、やはり、こういう事は、成功者の多くに共通の項目なんだろうなぁと思います。

 著者が修行を積んだ人なのだと強く感じるのは、見返りを気にせず人に尽くすというスタンス。お金もちになることの最大のメリットは「人を支援できる人間になれる」事とあります。なるほど〜。

 そうは言っても、やみくもに誰でもOKではなくて、運の悪い人、ネガティブな人には近づいてはいけない、深入りしてはいけないとありまして、その見極め方も載っています。一例として、表向きポジティブに見えて、実はとてもネガティブな気を持っている人というのは、やたら口数が多い、自慢ばかり、他人のプライバシーをすぐに喋るんだそうです。一人で、この3つ全部揃えている人って確かにいますね・・・・あの人からは敬して遠ざかって正解だったわ♪

 親友と毎日連絡を取るとか、婚活はホテルのラウンジで、などなど、先ほどの朝晩の入浴などと同様に、出来ないよ、そんなの(今更!)という項目もいくつかありますが、人と会っているときには携帯を見ないとか、マナーにそった提言も多く、取り入れられるものだけでも選んで日々を積み重ねて行けば、運が上向いていく気がします。この際、書いてある事を全部取り入れなくちゃ強運になれないなんて考えは捨てておくのが良さそうです(笑)。

 一番印象的なのは「どんな不運にも底がある」という言葉です。過去に何度か相当にしんどい思いをしまして、たぶん、その頃の私は、人が付き合いたくない、不運、ネガティブの塊な雰囲気を出していたのではないかと今にして思います。当時は辛さが切れずにずっ〜と続くのではと思い、だからこそ死んでしまいたいと思ったのですが、ずっと不運のままという事はないと今は実感しています。不運は敵ではなく、鍛えてくれるツールで、先にはいい運が待っている!と思えたら、頑張る力が湧きますね(確かに、運を持っている人ほど波乱の人生を送っているような気もします)。

 信長や龍馬が強運ながら、非業の死を遂げたのは、運を持続させる力、ラックマネージメントが足らないと喝破しています。そのマネージメントの方法が、細かく述べられていたノウハウを積み重ねていくということでして、特に、見返りを求めない他者への思い、偽善ではない奉仕の心が大切な点だと思われます。

 なるほど、だから、一斉を風靡して、飛ぶ鳥を落とす勢いだった某社長さん方は、一瞬の後、塀の中の人になったのか?などと、過去のニュースを思い出しました。

 不慮の事故、天災などで、助かる人、助からない人の違いは運。ラックマネージメントの普段からの実践で助かる確率を上げることが出来るとの事で、先の大災害で大切な人を亡くされた方には辛い言葉ではないかと思いましたが、これから先を生き抜くためには、著者の提唱する考え方を取り入れるかどうか、考えてみるのは悪くないなと思いました。


蛇足: ・・・運のいい人は長生きできるんだそうでして、102歳で亡くなった私の祖母、さぞかし強運だったんだろうと思いますが、現実は夫の親友と言う人に詐欺を働かれ、家の売却代金を取られ、その後、証券会社に飛ばしをやられ現在の価格にして千万円以上を奪われ・・・恵まれた家庭に生まれたという割に、経済面では難儀な人生だったようですが・・・あれもそれも試練だったということにしておきましょうね。^^;

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kaikoizumi2005 at 18:55│Comments(0) 人生訓・生き方のヒント等 

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