2010年07月05日

□からだにおいしい魚の便利帳



今は死語となってしまった「おもしろくてためになる」という言葉を思い出させてくれる本です。


 子どもの頃、子供向けの雑誌や本にはしばしば「おもしろくてためになる」というコピーが添えられていました。ただいま放映中の朝の連続テレビ小説で、子どもが喜ぶ貸し本漫画に目くじら立てるうるさ方が描かれているように、大人が子どものために本や雑誌を買うのには、実際の内容はともかく、売り文句がおもしろくてためにならなくちゃいけなかったのです。

 その言葉をふと思い出してしまったのが、この本。まさにおもしろくてためになる、の大人バージョンです(勿論、私が子どもの頃でも、親が本棚にこの本を入れていたら、喜んで手に取っていたと思いますが)。

 先ずは事典的な面白さ。カラーの写真が美しく、子どもの頃によく読んでいた図鑑を思い出しました。からだにおいしいという実用が本来の本ですから、勿論、食べられないような魚ではなくて、食用だけを網羅していますが、「へ〜っ、カジキマグロって、本当はマグロじゃないんだ」とか(既に常識!という方も多々いらっしゃるかとは思いますが)、同じいわしでもいまや貴重な国産と普及品である輸入物とでは、体の模様のここが違う、と言った知識が得られて、見るだけでも楽しいです。


 続いてうんちく面。魚と野菜の相性や全国の名物魚料理。マグロの商いは切り方次第、カニはエビが進化したと言った説明など。食欲に特化したうんちくもあれば、商業的、科学的なうんちくもあったりして、とても楽しめます。

 そして実用面。種類ごとに圧迫感のない分量でレシピが載っています。時々は詳しいノウハウ(いわしの手開きや、タイの下ろし方など)も載っていて、お魚料理がいまいちの人に対する指導書ともなってくれます。

 なんと言う楽しいてんこ盛りでしょうか。これをおもしろくてためになると言わなかったら、他の何をそう呼ぶの?と思いました。

 
 ちなみに・・・落第主婦の私、魚料理を作るより、魚介類のあれこれを見る方に夢中になっていますが、ずっと手元に置いておけば、必ずや役に立つものと思われます。(^^ゞ

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kaikoizumi2005 at 15:28│Comments(1)

この記事へのコメント

1. Posted by BlogPetのwhite-sesami   2010年07月10日 15:07
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