2008年10月26日

★ウェブ人間論



 市民図書の新着本コーナーにあった、ちょっと古い本です。ちくま新書でかなり売れた梅田さん著の「ウェブ進化論」を下敷きに、当時最年少で芥川賞を受賞した京大生だった平野啓一郎さんとの対談を本に起こしたもの。

 一応パソコンに慣れ親しんでいる部類なので(と言っても、技術的な事はちんぷんかんぷん)読めない、全く分からないという事はなくてすらすら読めたのですが、しかし、頭の上を通り越して行ったぞという部分も多々。

 そんな中、印象的だったのは、読むに値しない個人の日記(まさに私の書いてるものの事ですが(苦笑))も含み、容易になったネット発信をする人にありがちなパターンと言う仕分けでした。

 著者のように匿名ではなく実名でアップする場合は、それなりに根拠のあるものを書き、批判も冷静に受け止めて、また、来る人も比較的まともなんだそうです。匿名でも人とコミュニケーションを取ろうと思っている人の場合も、対応は穏便というか常識的。でも、とにかくブツクサブツクサと現実に話し相手がいない人が書いてる場合、2ちゃんねるなどで時々見られるハチャメチャな発言等、4通りあるようです。

 はい、正直に告白しますけど、私の場合、3番目ですね。現実に話し相手がいないから、パソコンにのめり込んだと言えそう。というか、話したいことが山ほどあって、相手をうんざりさせちゃうから、相手が「これは要らない」「読まないよ」という選択の自由があるネットの世界に助けて貰ってるのです。そう、こう見えても、結構遠慮深いんです。子どもの頃から「私がごときつまらんものが、あなたのお時間を割くのはとんでもないことでございます」って刷り込みがありますわ。(だから、そういう事に無神経に、自分の事ばかりを一方的に喋って人の時間を延々と奪って平気な人に対しては怒りが湧いちゃうんですが)

 小説家の立場であり、ネット社会にやや懐疑的(最初、激しいバッシングを受けたトラウマかなとの事)な平野さんに比べ、年長者である梅田さんは、もう少し楽天的。例えば、グーグルストリートなんて事をやってくれて、「うげっ、スパイかよ」と私を疑わせたグーグルの皆さんは、オタクで、それをどうこうして悪用しようなんて思ってないんだそうです。(グーグルの社員はスターウォーズシリーズの大ファンなんてエピソードもあり)

 思えば、そもそも軍事的に開発されたインターネットは、平和に生かされつつ、詐欺も生み出して・・・この世の中にあるものが、みな諸刃の剣であるのと同じなのでしょうねぇ。

 とりとめもない感想となってしまいましたが、今の時代を切り取り、ネットが構築する新しい方向性を示した面白い本です。

 そうそう、「現実世界に満足している人はネットなんぞにのめりこまない」との言葉がありまして、私くらいの世代(つまり、パソコンを習得するのにうんとこさっとこ苦労した世代)では確かに現実に満足している人ほど疎いような気もしますが・・・不満なくせに疎い人も実在しているのを確認しております(笑)。

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kaikoizumi2005 at 15:38│Comments(0)評論・社会事象評価 | 科学や理科系の話

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