2005年12月30日

★殴り合う貴族たち

殴り合う貴族たち
繁田 信一著
柏書房 (2005.9)
通常24時間以内に発送します。


 資料として使われているメインが小右記という日記。著者が賢者として時の権力者や知識人から一目置かれていたらしい藤原実資という事で押し切ってしまって、若干裏付けに乏しいのではと思われる面はあるものの、雅な平安貴族、死刑はなかったのだから、恐らく暴力沙汰はなく・・・と思いがちな常識をひっくり返してくれました。

 羅生門の死体がゴロゴロという世界は庶民だけのものかと思っていたら、貴族の世界でも結構すさまじい様であります。

 貴族にとっては屈辱的な、相手の烏帽子を取って(もしかして、今の騎馬戦の帽子を取り上げるのは、このあたりにルーツがあるのかと思う程)乱暴の限りを尽くしたり、王朝絵巻に出て来るあの姿でどうやってバトルしたの?と言いたくなる程の有様であります。

 この乱暴狼藉系には、暴力はいかんというのは置いておいて、訳を聞けば、まぁやられた方もいかんよなというのもあれば、単なる弱い者いじめ、いやらしい鬱憤晴らしもある訳でして・・・

 一番可哀想なのは乱脈な女性関係があったという花山法王の隠れ皇女が殺されて遺骸が犬に食われてというエピソード。出典は別ながら、犬に食われる女性の遺骸という図も添えられておどろおどろしい事この下なし。(生きるために普通の顔をして遺骸を食らう犬を描く絵師の冷徹な目がすごいと感心する位)

 ちなみに・・・父方のとぉ〜い先祖は藤原道隆と言われておりますが、この子供らがろくでないとんでも貴公子。あああああ、と思いましたよ。あんたらがそんな事するから子孫ろくなこっちゃないじゃんかぁ。(^^;)

kaikoizumi2005 at 17:03│Comments(0)TrackBack(1)古典文学関係 

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1. ★炎帝花山  [ 甲斐小泉の読書ノート ]   2010年07月06日 18:57
 迂闊にも、はなやま天皇と読むのだと思っておりました。かざん天皇。  はてな?どこかで見聞きした覚えがあるぞと思ったら、かつて読んだ「殴り合う貴族たち」という本に、しばしばそのお名前が登場したお方でした。  花山天皇(その時は院)の従者が首をかき切られ....

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